論文が発表された年 | CBNの説明 | |
[1] | 1985年 | 非精神活性 |
[2] | 2010年 | 軽度の精神作用を持つ |
[3] | 2012年 | 非向精神性と考えられている |
[4] | 2019年 | 非精神活性カンナビノイド |
このように、CBNは過去のエビデンスにおいて、非精神活性であるとも、軽度の精神活性を持つとも言われていて、「キマる」とも「キマらない」とも言われているのです。
CBNとはカンナビノールの略称で、大麻草に含まれる100種類を超えるカンナビノイドと呼ばれる植物性化合物の中の一つです。
CBNは最近、睡眠に良いと言われている他、食欲増進などにも期待がかかっており、Vapeや電子タバコなどで吸引されたり、グミやカプセルなどにも配合されて経口摂取されたりと人気が高まっています。THCやHHCとは違い、違法性はありません。
CBNは睡眠目的で利用される割合が高いのですが、CBNが睡眠に効果があるという臨床試験は数が限られており、現段階でCBNと睡眠の関係に関する科学的根拠はありません。しかしユーザーレビューを集めてみると国内外問わず「睡眠に効果があると実感する」や「眠気を催す」などの声、X(旧twitter)やInstagramの投稿が多く、CBNが睡眠に与える研究も徐々に増えつつあります。
また、CBNには痛みの緩和や緑内障の治療、抗菌や鎮痛作用などのメリットがあると一部説明されていますが、現在日本のカンナビノイド業界に流通するCBNは医薬品ではありません。
すると、一般の方は服用や摂取をためらう方も多くいるはずです。中でもCBNの精神作用の有無が最も気になるのでは無いでしょうか。
そこでこの記事ではCBNがキマるのかどうかに完全フォーカスしてお届けします。
参考:Medical News Today/ whatcom TALK/ GREATIST / Way of Leaf/ healthline
参考:
Cannabinol is a cannabinoid isolated from the plant Cannabis that is a metabolite of tetrahydrocannabinol (THC), with potential immunosuppressive and anti-inflammatory activities. Cannabinol preferentially binds to the cannabinoid G-protein coupled receptor CB2, which is mainly expressed on a variety of immune cells, such as T-cells, B-cells, macrophages and dendritic cells. Stimulation of CB2 receptors by cannabinol may both trigger apoptosis in these cells and inhibit the production of a variety of cytokines. Cannabinol exerts minimal affinity for CB1 and has a weak effect on the central nervous system.
NCI thesaurus
和訳すると、
カンナビノールは、テトラヒドロカンナビノール(THC)の代謝物である大麻植物から分離されたカンナビノイドであり、潜在的に免疫抑制作用と抗炎症作用があります。カンナビノールは、主にT細胞、B細胞、マクロファージ、樹状細胞などのさまざまな免疫細胞に発現するカンナビノイドGタンパク質共役型受容体CB2に優先的に結合します。カンナビノールによるCB2受容体の刺激は、これらの細胞のアポトーシスを引き起こし、さまざまなサイトカインの産生を阻害する可能性があります。カンナビノールはCB1に対して最小限の親和性を発揮し、中枢神経系への影響は弱いです。
と、言っています。
聞き慣れない用語が多いため、簡単に用語の解説をします。
CBNのCB1への親和性は最小限であるため、向精神作用は非常に弱いと考えられる。
むしろCB2に優先的に結合し、刺激するので、ある特定の免疫系疾患の症状を軽減できたり、炎症を抑えたりできる可能性がある ということです。
しばしばメディアでは「CBNはTHCの1/10の精神作用を持つ」と説明されることがあります。
これは1990年代の研究によるもので、2021年のレビューでわかりやすく説明されています。
CBN is a partial agonist of the CB1 receptor with a lesser affinity than THC (CBN: Ki at CB1=211.2 nM vs. THC Ki at CB1=21 nM). This receptor is purportedly responsible for the “psychoactive” effects of Cannabis spp., including sleep-related effects such as sedation (e.g., hypolocomotion and catalepsy).
Cannabinol and Sleep: Separating Fact from Fiction
太字の箇所をご覧ください。これはCB1受容体に対する各物質の結合親和性を検査し、数値化したものです。
Kiという値は、受容体の50%を占めるのに必要な薬物の濃度(nM)を表し、nMとはナノモルという単位です。
THCが21 nM(ナノモル)であることに対し、CBNは211.2 nMであると言っています。
この数字は少なければ少ない方が結合親和性が高く、精神作用が強く現れるというもので、その比率はTHC1:CBN10であることがわかります。
これがCBNがTHCの1/10の精神作用があると説明される要因です。
このCB1に弱く結合することを、
と捉えるのか、
と捉えるのかによってCBNをキマると呼ぶのかどうかに分かれるのではないでしょうか。
CBN | |
リラックス | ○ 感じる |
陶酔感 | × |
むやみに笑う | × |
大きな喜び | × |
色彩に敏感 | △ 少し感じる |
匂いに敏感 | △ 少し感じる |
触覚に敏感 | △ 少し感じる |
味覚に敏感 | △ 少し感じる |
光に敏感 | × |
音に敏感 | ◎ 強く感じる |
創造的 | ○ 感じる |
高血圧 | × |
吐き気・嘔吐 | × |
早い心臓の鼓動 | × |
不安 | × |
錯乱 | × |
幻覚 | × |
妄想 | × |
眠くなる | ○ 感じる |
反応時間の遅延 | ○ 感じる |
目の充血 | △ 少し感じる |
時間の経過異常 | ○ 感じる |
お腹が空く | ○ 感じる |
喉が渇く | × |
あくまでも筆者の主観ですが、ある程度全草と似ている部分もあればそうでない部分もあります。
何より、先ほどご説明した、大麻による怖い体験を全く感じないというところは大きく異なります。
参考:
Harris Bricken | Is CBN a Controlled Substance? Yes. No. Maybe.
for the ageless | CBD, is it legal in the UK?
わたしは2年半近く、様々な市販品を購入して試し、各商品の成分含有量などを確認しながら自身でもCBN入りのオイルやリキッド、ボディークリームなどを簡単に作れるようになりました。
以下のチャートはこれまでに試した商品を可視化するためのものです。
そして、各チャートをGoogleスプレッドシートに落とし込み、優劣をつけています。
これを元に、使用される原料やカートリッジの安全性、販売企業の信頼度などを加味した上で、筆者が自信を持ってオススメできるCBN商品をご紹介します。
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まとめ
ごく一部の販売業者の広告文句で「CBNがキマる」と言われる理由は、精神作用を伴うと言われている海外の論文があるためですが、その程度は微弱であり、CBNには精神作用は無いと言われているものも多く存在しています。
厳密には微弱な精神作用があると考えられていますが、CBNに「キマる」「ハイになる」というほど強力な効果は無いと言ってもいいでしょう。
というわけで、
CBNはキマる?ハイのメカニズムと効果を徹底解説
の説明を終わります。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました・・・
と、普段はここで終わるのですがせっかくここまで読んでくださった方のために、わたしが初めて作ったリキッドの失敗レシピと、オススメのボディーバターの作り方、CBNにぴったりの音楽をご紹介して終わりたいと思います。
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