ついに日本に上陸【THCMとは】キマる？安全性と副作用とは？

2023年7月17日

2023年12月11日

「THCMってTHCでマンチの略？」

THCMという成分は2023年初頭にアメリカのリキッドに使用され始めましたが、日本では全く聞かない成分です。

耳馴染みのない成分なので、このような興味が湧いてきませんか？

「THCMって何の略？」

「THCMってズバリキマるの？」

「THCMの安全性と副作用は？」

これらの疑問を海外のあらゆる情報から集められるだけ集めて、徹底解説します。

具体的には、

THCMには正式名称がいくつかある

THCMは大麻草に存在しない。では合成か？

THCMの精神作用、安全性と副作用の徹底解説

の順にお伝えします。

少ない情報の中、できる限り多くの情報源からキュレートしましたので、2023年12月時点、日本でTHCMについて最も網羅されている記事だと思います。

ご一読ください。

私たちは医学的なアドバイス、診断、治療の提供は致しません。また、このウェブサイトによって公開される情報は、専門的アドバイスに代わるものではないため、行動に移す前には医療従事者、または専門家に相談することをおすすめします。

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はじめに

海の向こうでは日々新たなカンナビノイドの抽出、合成、生成が繰り返されており、今回ご紹介するTHCMもその一つです。

大麻成分の中で最も有名なTHCはご存知の通りかもしれませんが、「THC」を頭文字とする成分は他にもいくつか存在します。

2023年12月時点で日本に流通する「THC」が頭に付く以下の成分は全て違法薬物として規制されています。

THCV

THCH

THCB

THCO

THCP

これに新たな成分としてTHCMは加わるのでしょうか？

Vはビバリン、Hはヘキソール、Bはブートル。そもそもTHCMのMって何の略？

THCMは何の略称？

海外のメーカーが説明するTHCMの正式名称は大きく以下の4種類が確認できました。

1. THC Methyl Ether

2. THC Mono Methyl Ether

3. 11-Nor-Delta-9-Tetrahydrocannabinol-9-Carboxylic Acid {Carboxy-THC}

4. Carboxy-THC Confirmation, M

ナニコレ？全然違うじゃん。THCMには種類がいっぱいあるっていうこと？

THCMというカンナビノイドとは？

THCMとは、主に出生5ヶ月前までの胎内薬物曝露の検出に使用されている成分で、燃焼した大麻草の煙の中に存在する[1]、いわゆる「代謝副産物」です。

この文脈で語られるTHCMとは冒頭でご紹介した3. の”11-Nor-Delta-9-Tetrahydrocannabinol-9-Carboxylic Acid {Carboxy-THC}“を表しており、4. のCarboxy-THC Confirmation, Mもこれと同じであると考えられます。

参考：

[1] Mayo Clinic Laboratories | 11-nor-Delta-9-Tetrahydrocannabinol-9-Carboxylic Acid (Carboxy-THC) Confirmation, Meconium

えっ？煙に含まれるって大麻そのものには入っていないっていうこと？

THCMは大麻草に存在するのか？

いくつかのサイトではTHCMは確かに存在するが大麻草に含まれるかどうかはよくわかっていないと言われています。

THCHに関する数少ない2020年の論文[1]の中で、THCMは、植物カンナビノイドのモノメチルエーテル誘導体として既に同定され報告されているがM2医療大麻からは検出できなかったそうです。

なお、この論文内で説明されているTHCMは冒頭の2. のTHC monomethyletherです。

参考：

[1] Identification of a new cannabidiol n-hexyl homolog in a medicinal cannabis variety with an antinociceptive activity in mice: cannabidihexol | Pasquale Linciano 他 (2020)

ちょwww　大麻草に存在しない成分だったら誰も気にしないじゃんwww　

いわゆる「最近発見された新しいカンナビノイド」だからよくわからないっていうこと？

THCMはいつ発見されたのか？

THCMはTHCHやTHCB、THCPのように近年発見されたのかというと実はその歴史は長く、1977に初めて大麻の煙から検出されました[1] [2]

しかし、THCの代謝副産物のため特に注目されておらず、発見されてから今日までその研究はほぼされていません。

参考：

[1] The Hemptender | what is thcm and what does it do (2023/7/17閲覧)

[2] Cannabis : XVI. Constituents of marihuana smoke condensate| Journal of Chromatography A Volume 131, 21 January 1977, Pages 422-424

待って待って！ここで紹介するってことはどこかのメーカーが商品化してるってことでしょ？

ということはTHCMは合成？

THCMはどうやって作られる？

研究者達は、THCMのラボでの抽出に失敗しており、臨床の分野ではカンナビノイドとさえ呼ばれていないと言われています。

つまり、大麻草からTHCMの抽出は出来ないので、現在商品化されている成分はほぼ合成と言っても良いでしょう。

ただし多くのサイトではその合成方法についてもよくわかっていないと言います。

もーよくわかんないだらけで僕もよくわかんないんだけど！THCMを販売している企業は何て言ってるの？

THCMはキマる？

2023年12月現在、いくつかの企業からTHCM入りのリキッドが販売されていますので、各企業の説明をまとめました。

binoid

“THCに関連しているので精神活性作用がある可能性がある“。また、”Δ8THCやその他精神活性作用のあるカンナビノイドの増強剤として働く可能性がある“

Great CBD Shop

“THCよりも遥かに効力が弱く、デルタ8THCやデルタ10THCに近いと考えられている”

ΔEXTRAX

“THCMの効能を決定する長い炭素鎖や二重結合は存在せず、化学組成はTHCOに似ています。つまりTHCの3倍の効能があると言ってもいい”

Costal Hemp co

“クリアなハイをもたらすことで知られている”

Secret Nature

“THCM には酩酊作用はまったくないようですが、このカンナビノイドについてはあまりにもわかっていることが少なすぎて確信はできません。”

参考：

[1] binoid | WHAT IS THCM? (2023/7/17閲覧)

[2] Great CBD Shop (2023/7/17閲覧)

[3] ΔEXTRAX | THCM: What The Hell is Even That? (2023/7/17閲覧)

[4] Costal Hemp co (2023/7/17閲覧)

[5] Secret Nature | What is THCM（2023/7/17閲覧）

ちょ・・・ちょっ・・・言ってることバラバラ・・・THCMってそもそも安全？

THCMは安全？

これまでの内容から、事実だけを抜き出すと、「THCMは大麻を燃焼させた煙の中に存在する」と言うことですから、純粋に、大麻草以上の毒性があるとは考えられません。

が、ケイマンケミカルの説明を見て見ると・・・

Δ9-THC methyl ether (Item No. 36348) is an analytical reference standard that is structurally similar to known phytocannabinoids.1 Δ9-THC methyl ether induces catalepsy in mice. It has been found in marijuana smoke condensate.2 This product is intended for research and forensic applications.

WARNING This product is notfor human or veterinary use.

CAYMAN Chemical

“THCMは植物カンナビノイドに構造的に類似した分析標準物質です。本製品は研究用および法医学用で、大麻の煙の凝縮物から発見されています。

THCMはマウスにカタレプシーを誘発します。”

引用：Cayman chemical | Δ9-THC methyl ether Item No. 36348

これはTHC Methyl Etherについて説明されているんだね。ところでこの"カタレプシー"ってなに？

THCMの副作用とは？

カタレプシーとは

カタレプシーとは、手足が不自然に固定された姿勢のまま、筋肉の硬直と無動状態が長く続く神経学的所見である。その結果、外部刺激に対する反応が低下し、痛みに対する感受性が低下する。

OSMOSISより筆者和訳

カタレプシーの原因とは

カタレプシーは、神経障害症状、パーキンソン病、てんかんや統合失調症と関連づけられているが、いまだ真相は不明である。カタトニア（緊張病）の症状の一つとされる。また抗精神薬を含む複数の薬物の過剰摂取から、惹き起こされることが、実例、またラットの実験からも報告されている。

Wikipedia

や・・・ヤバたん・・・薬物の過剰摂取で引き起こされるカタレプシー・・・

カタレプシーそのものは深刻な症状だと思いますし、実際にこの様な症状をお持ちの方もいます。

ただし、THCを動物に投与した際にカタレプシー様の不動作を引き起こすことはよく知られて[1][2]おり、カンナビノイド四分子行動と呼ばれる、いわゆる「大麻吸ったらこんな症状になるよね」と呼ばれる４つの行動のうちの一つの指標もカタレプシーとされています。

えっ？あぁそうなの？

あれ？さっきのケイマンケミカルの最後の文章訳されて無いけどなんて言ってんの？

WARNING This product is not for human or veterinary use.

警告：本製品はヒト用または動物用ではありません。

参考：

[1] Cinzia Citti, Pasquale Linciano, Fabiana Russo他 | A novel phytocannabinoid isolated from Cannabis sativa L. with an in vivo cannabimimetic activity higher than Δ9-tetrahydrocannabinol: Δ9-Tetrahydrocannabiphorol (2019)

[2] K Sano 1, K Mishima, E Koushi他 | Delta 9-tetrahydrocannabinol-induced catalepsy-like immobilization is mediated by decreased 5-HT neurotransmission in the nucleus accumbens due to the action of glutamate-containing neurons (2008)

まとめ

THCMは「大麻を燃焼させた煙の中に存在する」と言うことですから、純粋な大麻の煙に含まれる成分であれば大麻草以上の毒性があるとは考えられませんが、化学合成されたTHCMを大量に摂取した場合の安全性については疑問が残るといったところです。

いかがでしたかLie？2023年12月時点でTHCMはゆっくりと日本に入ってきています。

海外の企業の言ってる事もバラバラでよくわからないけど、新しいカンナビノイド名がリリースされるとみんな興味を持って買うんだね〜

そうですね。

マーケティング的な要素としても新たなカンナビノイドがこれからもどんどん出てくる可能性は高いと感じています。

ということで、『ついに日本に上陸【THCMとは】キマる？安全性と副作用とは？』の説明を終わります。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました！(人´∀`).☆.｡.:*ありがとぉ☆彡(*´ω`*人)

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