CBGに関しては2021年4月頃、CBD製品を色々試していた時に、「アントラージュ効果」という言葉を様々なサイトで目にしたことが知るきっかけとなりました。
大抵のサイトで、「アントラージュ効果が効いているからバッチリキマる」などと説明されていたため、一体どのようなことなのかを調べるべく英語でリサーチをかけました。するとすぐに、アントラージュ効果といえばコレ!という最も有名なEthan Russo博士の2011年の論文「Taming THC」[1]を発見したので、内容を読んでみたのです。
その中で、CBGはこのように説明されていました。
親となる植物性カンナビノイド化合物であるCBGは、CB1(Ki 440 nM)およびCB2(Ki 337 nM)において比較的弱い部分動作作用を示す。
Taming THCより筆者翻訳
わたしたちの体にはCB1という受容体と、CB2という受容体が存在しています。いわば鍵穴のようなもので、これらの鍵穴に、カンナビノイドがスポッと収まると、各受容体がアクティブになり、ヒトの体の様々な箇所に影響を及ぼすという感じです。
CB1は主に脳や神経系に存在し、CB2は主に免疫系に存在するため、CB1が作動すると精神作用が発現します。一方でCB2は精神作用が発現せず、免疫系に影響を与えます。
葉物野菜に含まれるβカリオフィレンがCB2に作用することは有名で、「健康になるから積極的に葉物野菜を食べなさい」と言われている所以でもあります。
つまり、CB1に作用する成分はキマると言えます。
CB1への結合度合いを見ると、各成分の効果がうっすらと想像できますので、2021年にジャーナルに掲載されたCBGについての論文[1]から、THC、CBG、CBDがそれぞれの結合度合いを表にしたものを簡略化しました。
以下のKiという値は、”受容体の50%を占めるのに必要な薬物の濃度(nM)を表します”[2] 。また、nMとはナノモルという単位です。
nM | Δ9-THC | CBG | CBD |
CB1 | 5.1-80.3(Ki) | 440-1045(Ki) | 1458.5-4900(Ki) |
CB2 | 3.1-75.3(Ki) | 153.4-1225(Ki) | 372.4-4200(Ki) |
この数字が小さければ小さいほど各受容体への親和性が高いことを表しますので、CBDよりも効果が強く出ると考えていただいて良いと思います。
これを踏まえて、冒頭でお伝えした「Taming THC」内の一文をご覧ください。
親となる植物性カンナビノイド化合物であるCBGは、CB1(Ki 440 nM)およびCB2(Ki 337 nM)において比較的弱い部分動作作用を示す。
Taming THCより筆者翻訳
つまり、CBDよりも圧倒的にCB1に対する親和性が高いため、CBGが含まれていると「アントラージュ効果」でCBDが「キマる」と感じるのでは?と思ったのです。
CBG(カンナビゲロール)とはCBD(カンナビジオール)、THC(テトラヒドロカンナビノール)と同様に大麻草に含まれる天然成分ですが、その割合は1%程度とほんのわずかしか含まれていません。
その理由は、CBGは植物の成長に伴いTHCやCBDに変化してゆくからです。そのため、母なる成分とも呼ばれています。
また、CBGはCBDと同様精神活性作用は無いと言われています。
MIGOTO CBDというブランドからリリースされている水のみで抽出から精製までされた、化学溶媒を一切介さない完全オーガニックな原料です。
このブランドについて詳しくはこちらに記してありますので併せてご覧ください⇩
形状はきな粉のようなかなり乾燥したパウダー状で、塊を押すとほろほろと崩れます。
同社のH2OアイソレートCBD(右)と比べると色は全く異なりますが質感はとても似ています。
ただし、一点、H2OアイソレートCBDとは全く異なるもう一つの特徴があります。それは香りです。
H2OアイソレートCBDは全くの無臭なのですが、驚くことにH2OアイソレートCBGパウダーはしっかりとした麻の香りを感じることができるのです。
吸引時にほのかに感じた麻の香り、最初は気のせいだと思っていました。しかし、原料そのものから香ってくるため、確信に変わったのです。
ワックス用のコイルをaris quaserに取り付けて吸引してみました。
*基本的に100%の評価はしません
*TOPの強さとは、一番強く感じた体感の度合いです。
味・匂いは、通常「美味しい」と感じるもののスコアを高く付けるので、無味・無臭のアイソレートは0です。が、H2OアイソレートCBGはしっかりと麻の香りがします。
わたしのレビューの基軸となっているのは、CBDMANiAのヘンプジェルワックスです。この商品はCBDだけでなくCBDV、CBDA、CBGなどのカンナビノイドだけでなくフラボノイドやテルペンも全て含まれている、素晴らしい(海外基準で呼ぶならば)ブロードスペクトラムCBDワックスです。
この商品を基準50としてその他の商品のスコアリングをしています。
それを踏まえて、今回のH2OアイソレートCBGの香りは50と、アイソレートの中では最も高いスコアをマークしました。
TOPはH2OアイソレートCBDよりも高く、THCVアイソレートクリスタルよりも若干低い71。キックインが遅いのですが、同社のH2OアイソレートCBDと配合量を調整すれば解消されるかもしれません。ただ、本当に他のカンナビノイドを混ぜるのが勿体無いと感じます。
高濃度で微かに喉への引っかかりがありますが、全く気にならない程度の刺激のため、80としました。
総合オススメ度は全体のスコアの按分なのでそこまで高くはありませんが、アイソレート単体の中では個人的にナンバーワンです。
MIGOTO CBDのH2OアイソレートCBGは、他のどのカンナビノイド原料でも感じることができない全く新しい経験をさせてくれた。
溶媒を含まない安全性、完全オーガニックである点など、ユーザーフレンドリーなポイントが満載の最高のカンナビノイド原料であった。
と、いったところです。
ということで、
の説明を終わります。
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Webクリエイター、ライターです。海外のカンナビノイド研究や論文を参考に、論理的な記事作成を心がけています。生活(Life)が豊か(Luxury)になるようこのサイトをLifeLUXと名付けました。「カンナビノイド情弱になるな!」をモットーに、わかりやすい説明を心がけています。応援よろしくお願いします。(_ _))ペコッ