Cannabinoid Magazine

使用罪出来たら大麻由来成分(CBD)の人気って上がる?下がる?

2023年10月30日
「はぁ?パクられる奴多くなったら人気下がるに決まってんだろ?」
「グリーンラッシュとそれを堰き止めるもの
 
 
「国内のCBD市場予測額は思いのほか大きい」
 
 
「国内外のCBDの立ち位置と今後の展望」

目次

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はじめに

66兆5,000億円。
 
 
19世紀のゴールドラッシュになぞらえた、「グリーンラッシュ」という現象が世界中を席巻していることはご存知の方も多いのではないでしょうか。
 
 
この現象は、2018年のアメリカの農業法改正に伴うムーブメントであると認識している方も多いかもしれませんが、実は2012年、アメリカのワシントン州で大麻が合法化されたことに端を発しています[1]
 
 
Fortune Business Insights(フォーチューンビジネスインサイツ)の情報によると、2023年の大麻市場規模は571億8,000万米ドルで、これが2030年までに4,443億4,000万米ドルにまで成長すると予測[2] 、日本円にすると約66兆円。2023年の日本の国家予算が114.4兆円[3]ですからその規模の大きさには目を見張るものがあります。
 
 
この成長し続ける巨大な市場機会を利用して富を築こうと、あらゆる分野の企業が参入して・・・・
 
 
というのは海外の話で、国内に目を向けると、「合法化」「危険ドラッグ」「規制」「使用罪」など、66兆円規模の恩恵に預かっているとは到底感じることができません。

グリーンラッシュを堰き止めているもの

わたしも、2019年頃このグリーンラッシュという現象について知り、最初は訝っていたものの、
と感じたので、備忘録としてこのウェブマガジンで発信をはじめたのは紛れもない事実です。
 
 
しかし、国内のカンナビノイドの世界に入ってみると、2019年時点で予想したような、「巨大な緑の濁流に飲み込まれる」という感覚は皆無で、「小川のほとりで水に足をつけている」と表現したくなってしまうほど、大衆への広がりを感じる事が出来ません。
 
 
大麻由来カンナビノイドの認知が遅い原因は我が国の法律であることは明白ですが、1948年から施行された大麻取締法[1] の下、2023年の現在まで75年もの間「大麻=悪」という教育をされ続けた、日本人の大麻に対する違法ドラッグとしてのイメージや、一般大衆が最も頻繁に通う販売店で目にしない事、コマーシャルなどを目にする機会が無い事などが影響しているかもしれません。
 
 
使用罪が施行され、大麻による検挙者が増加すると一般大衆は今まで以上に「大麻由来」という言葉に警戒心を強めてしまうのでしょうか?

堰から溢れ出た緑の濁流

海外の巨大なグリーンラッシュという濁流を日本の法という堤防で堰き止めていると例えるなら、清流用に開けられた穴から流れ込むのがCBDなどのいわゆるウェルネスカンナビノイドやナチュラル系などと呼ばれる化合物で、濁流の圧によってひび割れたところから流れてくるのが水素化やアセチル化された精神活性作用を持つ化学物質であると表現できるのではないでしょうか。
 
 
しかし、このひびは「規制」という名の工事で次々と塞がれてきています。するとまた新たなひびが割れ、新たな精神活性作用のある物質が流れ込み、小さな盛り上がりを見せてまた規制がかかるという流れはあと1年程続くかもしれません。
 
 
近い将来これら精神活性作用を伴う化学物質にアクセス出来なくなる可能性もなきにしもあらずといったところですが、清流用の穴から流れてくるCBDの認知度は上がっているのか?と言われると、2019年から2023年までの4年間で爆発的な広がりをみせているとも思えません。

日本の市場規模は

矢野経済研究所の情報[1]によると、日本のCBD市場は2025年には829億円にまで成長すると予測されています。
 
 
800~900億円規模の市場といえば、動物向け医薬品[2]、家庭用ドレッシング[3]、ゼリー飲料[4]、VTuber[5]などで、これらと同等程度の認知度が市場で見込まれているということです。

イギリスでは推奨される1日のCBD摂取量引下げ

イギリスの公共放送局、BBCの2023年10月12日のニュース[1]によると、英食品規制当局は飲料やエディブルを含むCBDの1日の安全な推奨容量を70mgから10mgに引き下げたそうです。
 
 
その要因は「健康リスク」。主に飲料とエディブルに関しての勧告で、CBDの長期使用のリスクとして、肝臓障害や甲状腺の問題などが発生する可能性を指摘してのことです。

アメリカの有名CBD企業の今

Green Market Report(GMR)によると[1]、CBD業界を牽引する企業、シャーロッツ・ウェブ・ホールディングスの収益は2022年に減少したと言っています。
 
 
GMRの記者であるアダム・ジャクソンは、その要因を飽和状態が進むCBD業界の需要減退」と、「低価格製品への消費者の移行」であると指摘しています。
 
 
また、同記事内でCBD業界の成長はFDA(食品医薬品局)の規制に大きく依存しており、連邦規制が2024年までに実施された場合は、カプセルやエディブルなどを受け入れる小売店の数も増えるため売り上げは2027年までに1兆6千億円にまでのぼる見込みだが、施行されない場合は低迷すると言われています。
 
 
しかしシャーロッツ・ウェブ・ホールディングスは前向きな努力を続けているようです。例えば、非CBD製品の開発を行い、CBDを扱わない主流の販売店と提携して新たな販路を開拓したり、MLBの公式CBDとなるなどより広範なウェルネス市場への認知度を広めています

CBDが医薬品となることはあるのか?

日本では医薬品は副作用のリスクに応じた4種類の分類分けがされています。ドラッグストアなどで「第1類医薬品のため、レジは別です」と言われるように、販売者はレジ係の者ではなく、薬剤師や登録販売者でなくてはなりません[1]
 
 
政府広報[2]によると、医薬品のネット販売を行うには”薬局または店舗販売業の許可を受けている実店舗を持つ薬局・薬店であること”や、”薬剤師または登録販売者が常時、配置されていること”など、かなりハードルが高くなりますので、CBD製品のみをネットだけで取り扱う業者は撤退もしくは正規手続きを踏んでの販売というどちらかの選択を取ることになります。
 
 
いずれにしてもこれまでのように、わたしのような素人が混ぜて作ってネットのみでの販売、という形態は取れなくなるということです。
 
 
ただし、2023年1月のCNNのニュースによるとFDAは、医薬品という枠組みも栄養補助食品という枠組みもCBDには適さないと考えており、新たな規制経路を模索していると述べたと言っていることから、現段階ではエピジオレックスなどの医薬品を除き、CBDそのものが医薬品となる未来は近いとは言えないでしょう。

まとめ

これから使用罪が創設されようとしている日本、CBDの長期使用に懸念を示すイギリス、規制経路を模索するアメリカなど、今、カンナビスを取り巻く業界は大きな変化を迎えようとしています。
 
 
HHCをはじめとした規制状況や、使用罪創設への動きなどから、日本政府の大麻に対する捉え方はより厳しいものになりそうだと予想されます。一方で、大麻由来の医薬品の承認は、日本に約1万〜2万人存在すると言われる[2]適応患者にとっては朗報でしょう。
 
 
令和4年の大麻の検挙数は5,342人、その7割が中高生を含む29歳未満[1]です。使用罪施行後この数は増え、人々の”大麻由来” に対する印象はより悪くなるのでしょうか?それとも、医薬品の承認がきっかけでその効能がメディアなどで多く取り上げられるようになると、人々の”大麻由来”に対する印象が変わり、認知度は上がるのでしょうか?
 
 
いずれにしてもこのような過渡期にある市場で我々はどう振る舞ったら良いのかを知るには情報を掴み続けるしかありません。
 
 
長期的な視点に立ったカンナビノイドとの付き合い方を考えると、ウェルネス方面に展開し、裾野を広げていくことが理想的かもしれませんが、完全な日本のウェルネス市場で戦うにはまだ”大麻由来”成分は信憑性に欠けるといったところでしょうか。
 
 
今後のプレイヤー達の動向に注目が集まっています。
 
 
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ということで、

の説明を終わります。

 

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!

 

(人´∀`).☆.。.:*ありがとぉ☆彡(*´ω`*人)

 

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