前回の記事内でニコチンの離脱症状についてご説明し、筆者自身で1ヶ月間喫煙を再開し、喫煙をストップするまでの経緯をレポートしました。
そして、ニコチン離脱症状に対抗できる成分をブレンドしようというのが今回のテーマです。
日中、タバコへの渇望感を打ち消すことが目的のため、フルーティーで甘い香りよりは”クサ感”が強く、煙を吸い込んでいる事をしっかりと感じるブレンドにします。
そのため、レビューベースで”鎮静効果がある”と言われているCBNは使用せず、CBDとCBGをベースとして作りました。
テルペンも”クサ感”を感じるものと、依存症に潜在的に効果があるかもしれないと言われている成分を多く含むものを選びました。
βカリオフィレンはCB2というヒトが持つ受容体に結合することで有名ですが、依存症の治療にも効果があるかもしれないといくつかの研究で示唆されているため、この成分を多く含むテルペンを選びました。
βカリオフィレンが優勢なヘンプ由来のFruit Cake、βカリオフィレンを多く含む植物由来のテルペン、”クサ感”で特徴的なガスが強く香るヘンプ由来のEarly Nueveという合計3種のテルペンを選び、効果だけでなく香りも禁煙に寄与できるようにブレンドしてみました。
CBDを0.34g
普段は液状のCBTから入れる(入れすぎた時に粉末と混ざると減量できないため)ようにしていますがうっかりCBDから入れてしまいました。
CBGを0.32g
CBTを0.18g
つまみ最大でヒートアップを開始します。
あっという間に30℃まで下がったのでテルペンを加えます。
植物由来テルペンを0.66g
ヘンプ由来のFruit Cakeを0.66g
最後に同じくヘンプ由来のEarly Nueveを0.74g加えて加熱撹拌します。
先ほどもお伝えした通り、カンナビノイドが非常に扱いやすく、撹拌しやすいのでテルペンの揮発を防ぐために40℃をキープして2分程度攪拌して終了しました。
全ての原料を合わせると1.059gですが、やはりスターラーバーやシリンジに残ってしまうため最終重量は0.92gと1gを達成できませんでした。
ファーストノートでしっかりとしたガス臭を感じ、ミドルノートでヨモギのようなハーバルな香りが漂います。煙を吐き出した後、舌の上に残る甘味は完熟オレンジを彷彿とさせるようで、様々なストレインが持つ、独特で複雑な香りがある程度表現できたと思います。
ほんのり混ざるパウダリー(粉っぽい)な青臭い香りは原料のCBGが持つ麻の匂いによるもので、これも非常にいい働きをしています。
まず、キックインが非常に早いことが特徴的なリキッドです。
CBNを入れていないため側頭部への影響や喉への刺激も抑えられ、非常に吸引しやすいですが、太いバズが頭頂部に向かって上ってくるようで、しっかりとしたカンナビノイド感を感じることができます。
眠い時は眠くなり、起きたい時は目が醒めるという不思議な使い方ができ、その時の体調や気分によって寄り添ってくれるような1本でした。
*基本的に100%の評価はしません
*TOPの強さとは、一番強く感じた体感の度合いです。
Citrus Serenity Hazeという名前は、先ほどもお伝えしたオレンジのようなCitrus(シトラス)フレーバーを持つこと、心を落ち着かせてくれる感覚があることから平穏や静寂を表すSerenity(セレニティ)を挟み、微かに気分が高揚するような感覚から、サティバ種の有名な系統であるHaze(ヘイズ)を最後に持ってきてみました。
前回の記事でカウンターカルチャーについて少し触れましたが、このHaze株が誕生したのも同時代の1960~1970年代と言われていることからも今回のリキッドにピッタリだと思ったのです。
1ヶ月に渡り喫煙をし、辞めてから1日経って今回のリキッドを製作して吸引してみました。辞めた直後にニコチンへの渇望が最も強く現れたため、ここで試したかったのですが、製作時間が取れず間に合いませんでした。
現在タバコが吸いたいかと言われると「吸ってもいいかな」という感覚で、強く渇望するかと言われるとそこまででもありません。ただし、吸いたいなと思った時に今回のリキッドを吸引すると、タバコで感じる眩暈のような感覚よりも得られるカンナビノイド感は強いと感じるため、個人的には代替として十分です。
一点、タバコとの違いを述べると、肺から下に染み渡るあの独特な感じは感じません。なぜならカンナビノイド感が上に抜けてゆくからです。この感覚を下に下ろすためにはCBGの量を増やし、CBNも少し入れて次回試してみようと思います。
また、ニコチン独特のキューっと血管が収縮し目が覚めるような刺激は今回のリキッドでは得られません。そのため、どちらかというとタバコの代替というよりは全くの別物で、吸いたい欲求を紛らわせるのではなく、別の物としてこの状態に慣れてゆくという感覚で禁煙に使用する、と表現した方が正しいと感じました。
3回に渡ってお送りしてきた禁煙とCBDというテーマの最終回です。
タバコの税収は国税と地方税合わせて2兆円にのぼると財務省から発表されています。そして、厚生労働省ではこの2兆円という税収は「累計300万人の犠牲」のもとに成り立っていると明言しています。
タバコ業界の有名な話で、ウィンストンのタバコCMに出演したモデルが、同社の幹部がタバコについてこう語ったという話が今も残っています。
“We don’t smoke this shit. We just sell it. We reserve the right to smoke for the young, the poor, the black and the stupid.”
喫煙は個人の選択です。
わたしも喫煙者でしたから個人的に喫煙を非難することは全くしませんが、この古い言葉は、2021年わたしに禁煙をさせるきっかけとなったことは事実です。
ニコチンの依存症と、今も世界中で多くの人が戦っています。今回お届けしてきた情報がこれらの人々のお役に少しでも立てれば幸いです。
ということで、
の説明を終わります。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!
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どうぞよろしくお願いいたします。
参考:
財務省 | 身近な税(2023/9/3閲覧)
厚生労働省 | 2兆円を維持するたばこ税〜総税収の3%年間13万人(累積300万人)の犠牲のもと 万人)の犠牲のもとに (2023/9/3閲覧)
Clear The Air News Tobacco Blog| TOBACCO INDUSTRY QUOTES (2023/9/3閲覧)
Webクリエイター、ライターです。海外のカンナビノイド研究や論文を参考に、論理的な記事作成を心がけています。生活(Life)が豊か(Luxury)になるようこのサイトをLifeLUXと名付けました。「カンナビノイド情弱になるな!」をモットーに、わかりやすい説明を心がけています。応援よろしくお願いします。(_ _))ペコッ