Cannabinoid Magazine

連鎖を断ち切る！CBDはニコチン依存との戦いに革命を起こせるのか？

2023年8月31日

2023年9月2日

CBDの潜在的な効能は多岐に渡りますが、今回フォーカスするのは、CBDが持つ依存症への影響です。

中でもニコチン依存症は断ち切るのが最も難しい習慣の一つと言われており、多くの人々が影響を受けています。

そこで、CBDはニコチンの依存症にどのように寄与出来るかを以下の順にお伝えします。

「ニコチン依存症について」

「CBDの作用を理解する」

「ニコチン依存に使用出来るCBDの安全性は」

タバコが辞めたいけれど辞められない人にとってはある程度有益な情報となる可能性があるので、ご一読いただけたら幸いです。

＊この記事に含まれる情報は、医療従事者からの情報に代わるものではありません。

＊専門家の監修が入っている情報ではありません。

はじめに

わたしは元喫煙者でしたから、禁煙の辛さはよくわかります。

元々タバコそのものの匂いは大嫌いでしたが、喫煙後の眩暈にも似た、明らかに平常時とは異なる感覚が好きで喫煙を繰り返していました。

しかし、雨の日も風の日も、雪の日も夏の暑い日であったとしても、手元のタバコが無くなる度にコンビニまで足を運び、500円〜600円の小さな箱を持って帰るという行為そのものの馬鹿馬鹿しさに嫌気がさしていました。

喫煙場所選びも億劫で、自宅内では匂いがつくしベランダでは周辺住民に迷惑がかかる、ポイ捨てするわけにもいかない、という理由で普段の作業場から少し離れた喫煙所まで足を運び、1本のタバコを吸うために往復、最低でも20分という全く無益な時間を費やす事にも辟易としていたので、やめた方がいいという結論に至ったのです。

やめようと思うのは誰でもできるよ。どうやって辞めたかがみんな知りたいっぽ

CBDで禁煙に成功した

タバコを止める事ができたのは、実はCBDのおかげでした。2021年の3月、CBDに興味を持ち始めた当時、Vapemaniaを訪れて当時スタッフの方に勧めてもらったCBDジェルワックスを購入し、タバコの代替として吸い始めたのです

ジェルワックスの味は正に大麻の枝を燃やして吸っているような感覚で、喉への刺激も正にそのものでしたが、ふわっとした「あの感じ」を顕著に感じた事を今でも鮮明に覚えています。

すると、1日、2日、1週間、1ヶ月と禁煙期間が伸び、今に至ったのです。

ジェルワックスがよかったんだね〜

でもタバコって何でこんなにたくさんの人が辞められないで困っているんだろか？

ニコチン依存症について

強烈なタバコ依存の要因となる物質がニコチンであることは周知の事実ですが、ニコチン依存症は断ち切るのが最も難しい習慣の一つと言われており、世界中で何百万人もの人々が影響を受けています。

この依存性の高い物質ニコチンは、脳の報酬系を変化させ、ユーザーが喫煙を止めるのを困難にします。

その離脱症状は激しい場合があり、多くは再発につながると言われています。

参考：Neal L. Benowitz | Pharmacology of Nicotine: Addiction, Smoking-Induced Disease, and Therapeutics | Annu Rev Pharmacol Toxicol. 2009; 49: 57–71.

脳をこちょこちょっといじられるから辞められないのか。そら仕方ないね。

CBDを理解する

CBD Cannabidiol（カンナビジオール）は大麻/麻植物に由来する非精神活性化合物です。

最近の研究では、CBDが持つ抗不安作用、抗炎症作用、鎮痛作用などの潜在的な治療効果が取りざたされていますが、中でも今回のトピックに重要なのは、CBDが持つ依存症治療への効果です。

ハーバードメディカルスクールの情報では、依存を終わらせるためには以下の５つのステップを踏むと良いと言われています。

１、終了日の設定

２、環境を変える

３、気を紛らわせる

４、過去の成功体験を思い出す

５、サポートネットワークの形成

Harvard Health Publishing より引用

参考：

Peter Grinspoon, MD | Cannabidiol (CBD): What we know and what we don’t | Harvard Health Publishing (2021)

5 action steps for quitting an addiction | Harvard Health Publishing (2021)

おっ！でた！具体的な辞めるためのステップ！これでみんなタバコとはおさらばじゃ〜

渇望の軽減におけるCBDの役割

とはいえ、この5ステップを多くの方が実践出来るようであれば、「日本に住む30~60歳の習慣的喫煙率が30%」という驚異的な数字は出てはこないはずです。

中には辞める意志のない方も含まれていますが、少なくてもタバコが体に悪いものであるという認識はあるでしょうから、きっかけや代替品があれば、辞める一歩を踏み出せるかもしれません。

この代替品としてCBDはどうか？というのが本日のテーマで、実はCBDがニコチンへの渇望の強度と頻度を軽減するのに役立つ可能性があることが示唆されている研究がいくつかあるのです。

参考：

最新たばこ情報 | 成人喫煙率（厚生労働省国民健康・栄養調査）

みんな意思が弱いのぉ〜！こんなもん「ハイ、や〜めっぴ」で終わりジャマイカ

それがなかなか難しいんですよ

わたしの親友も、タバコやめるのが人生で一番辛かったって言うくらいですから

で、何かタバコの代替品になるものが無いかと探して、CBDに辿り着いたんですよ

CBDとニコチン依存の関係を示した論文とは

2013年の研究では、CBDを使用した参加者は、プラセボ群と比較して、タバコの消費量が4割も減ったと報告されています。

また、CBDがニコチン代謝を阻害し、禁煙に役立つ可能性があるという2023年の研究もあります。

電子タバコを辞めている間のニコチンへの禁断症状や不安感をCBDが軽減出来る可能性があると、つい最近の研究でも言われています。

このような研究結果を見ていると、CBDは今や禁煙補助剤としても注目を浴びていることがわかります。

参考：

最新たばこ情報 | 成人喫煙率（厚生労働省国民健康・栄養調査）

Celia J A Morgan et al. | Cannabidiol reduces cigarette consumption in tobacco smokers: preliminary findings | Randomized Controlled Trial Addict Behav. (2013)

L Riley Gournay et al. | Cannabidiol Reduces Nicotine Withdrawal Severity and State Anxiety During an Acute E-cigarette Abstinence Period: A Novel, Open-Label Study | Cannabis Cannabinoid Res. (2023)

Shamema Nasrin et al. |Inhibition of Nicotine Metabolism by Cannabidiol (CBD) and 7-Hydroxycannabidiol (7-OH-CBD) | Chem Res Toxicol. (2023)

シービーデーすごいじゃん！なんか何でもできちゃう優等生ってかんじ！

でもアンゼンかどうかはまだよくわかってないっぽだね

CBDは誰にとっても安全か？

仮にCBDがニコチン依存の治療に有望であった場合、CBDの安全性が気になるところです。

そこで、CBDの安全性についてはどのように考えられているかを2017年の研究と、WHOのアナウンスから推測してみましょう。

2017年のレビュー

このレビューは、臨床研究と、薬物相互作用にフォーカスされたものです。

てんかんと、精神障害の治療で使用されたCBDの最も一般的に報告された副作用は以下のとおりです。

・倦怠感

・下痢

・食欲、体重の変化

そして、これらの治療に使用される他の薬と比べると副作用が少なかったと言っています。ただし、ホルモンへの影響に関してはまだまだ研究が必要で、薬物相互作用に関してもより詳しい研究が必要だとされています。

参考： Kerstin Iffland, and Franjo Grotenhermen | An Update on Safety and Side Effects of Cannabidiol: A Review of Clinical Data and Relevant Animal Studies | Cannabis Cannabinoid Res. (2017)

WHOのレポート

WHOから発行された2018年の「批判的レビュー報告書」によると、

・CBDは多くの症状の治療に有用である予備的証拠がある

・CBDは任用性が高く、安全性プロファイルも良好である

・報告されている副作用は薬物相互作用の結果である可能性がある

・純粋なCBDであれば嗜好品としての使用や公衆衛生上の問題を示す証拠はない

と言われています。

参考：WHO | CANNABIDIOL (CBD) Critical Review Report (2018)

これらの情報からCBDの安全性について推測すると、「比較的安全ではあるが、既知の疾患がある方や現在投薬中の方などは医療従事者や専門医の指示を仰ぐべきである」ということです。

ふーん結構だいじょぶそうなかんじだね。まー心配だったらセンセイに聞けば間違いないってことか

まとめ

ニコチン中毒に対抗する潜在的な補助剤としての CBD に関するいくつかの研究結果を見てきましたが、割と有望であるように見受けられます。

また、CBD使用の安全性に関してもある程度はわかってきているため、科学がこの天然化合物の利点やリスクを更に深く調査することで、世界的な喫煙の蔓延と戦うための新たなツールとして使用することができるようになるかもしれません。

と・・・