Cannabinoid Magazine

新たなカンナビノイドCBM カンナビモヴォンとは?

2023年9月13日
「新しいカンナビはいねぇが〜新しいカンナビはいねぇがぁ〜」
「2010年に単離され、2020年に同定されたCBM」
 
 
「CBMというカンナビノイドはどのような特性があるのか?」
 
 
「CBMが標的とするPPARを深掘り」

目次

*この記事に含まれる情報は、医療従事者からの情報に代わるものではありません。
*専門家の監修が入っている情報ではありません。

はじめに

麻や大麻植物には100を超える化合物があり、最も有名な化合物はTHCとCBDであることは言うまでもありません。
 
 
カンナビスサティバという植物は日本では違法ですが、医学/薬理学的に見ると宝の山のようなものであると海外ではよく言われています。
 
 
これらユニークな特性を持つ化合物の宝庫から、新たなカンナビノイドが単離、同定されたということを、偶然にも他の論文から発見しましたので、本日はCBMというカンナビノイドについてお話を進めていきたいと思います。

単離と同定

本題に移る前に少し用語の補足だけしておきます。
 
 
先ほど、単離、同定されたとお伝えしましたが、単離と同定は異なるプロセスです。
 
 
同定とは「単離した化学物質が何であるかを確定すること」で、単離とは「混合物から純物質を物理化学的原理に基づいて分離する操作のこと」を言います。
 
 
つまり、植物から化合物を取り出す作業が単離、その単離された物質が何であるかを確定する作業が同定、と考えて良いと思います。
 
 
では今回ご紹介するCBMは、新しく単離されたのでしょうか?それとも同定されたのでしょうか?

参考:

 

CBMは2010年に単離されていた

Moleculesという研究雑誌に2020年3月に掲載された研究でCBMが発見されたという情報が広く知れ渡りました。
 
 
この研究内容を見ると、研究者たちは「イタリアの大麻品種であるCarmagnola(カルマニョーラ)というストレインから2010年に単離されたCBMに期待した」と言っています。
 
 
そして、「立体化学的な詳細を含むカンナビモヴォンの化学構造は、最近、全合成によって確認された」とありますから、2010年に単離されており、そこから10年後の2020年にCBMは合成され、同定された、ということがわかります。
 
 
ではここからは、CBM カンナビモヴォンという化合物について詳しく見ていきましょう。

CBM Cannabimovone カンナビモヴォンとはどんなカンナビノイドか?

CBMはPPARαとPPARγの受容体に結合し、それぞれを部分的に活性化する物質であることがわかったそうです。
 
 
中でも特にPPARγへの結合性が強いようで、「CBMはインスリン抵抗性関連疾患の治療に有用な新規生理活性化合物である可能性が示唆された。」と結論づけています。
 
 
これがどのようなことかをもう少し掘り下げてみたいと思います。

PPARγを知り、CBMの潜在的な有益性を知る

簡単に述べると、PPARとはわたしたちヒトが体の中に持つタンパク質です。
 
 
PPARにはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)の3種類が存在しており、その中でも”PPARγは脂肪組織に多く発現し、脂肪細胞の分化や脂肪蓄積の調節、インスリン作用等に関与している”と言われています。
 
 
「脂肪」や「インスリン」と聞くと、もうお気づきの方もいるかもしれません。
そうです。糖尿病治療のターゲットである受容体が、このPPARγです。
 
 
PPARγは”2型糖尿病治療薬チアゾリジン誘導体の標的分子”と言われており、糖尿病治療の対象となる受容体なんですね。
 
 
しかしこの「チアゾリジンジオン」という強力な糖尿病治療薬は、”体重増加、体液貯留、心血管機能不全などの望ましくない重篤な副作用”があることがわかっているようです。
 
 
そのため、その代替としてCBMが使用できるようになると副作用を最小限に抑えられ、効果的な治療が期待できるかもしれないということです。

まとめ

CBMカンナビモヴォンは、副作用の少ない2型糖尿病治療薬となる可能性を秘めていることがわかりました。
 
 
今回の発見が、カンナビノイド研究の有望なフロンティアであることは間違いありません。しかし2010年の単離から10年もの時が経ち脚光を浴びたことを考えると、そこにはCBMの希少性なのか、法規制なのか、薬理作用の有用性であるのか、何かしらの弊害があった可能性は否定できません。
 
 
しかし、これら新たなカンナビノイドの特性を理解し、その可能性を、健康と医療の向上に活用しようと試みる研究者たちの熱意が、無数の健康課題に対する革新的な治療法や解決策への扉を開くのでしょう。
 
 
これまでに日本ではいくつかのカンナビノイドが規制されてきました。多くは健康被害の懸念があった物質であったかもしれませんが、中には有用なものも含まれていたかもしれません。カンナビノイドは娯楽用途だけではなく、多くの健康課題を解決できる可能性を無数に秘めています。その事をわたしたち一般のユーザーは一度立ち止まって考える必要があるのかもしれません。

ということで、

の説明を終わります。

 

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!

 

(人´∀`).☆.。.:*ありがとぉ☆彡(*´ω`*人)

 

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Webクリエイター、ライターです。海外のカンナビノイド研究や論文を参考に、論理的な記事作成を心がけています。生活(Life)が豊か(Luxury)になるようこのサイトをLifeLUXと名付けました。「カンナビノイド情弱になるな!」をモットーに、わかりやすい説明を心がけています。応援よろしくお願いします。(_ _))ペコッ

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