Cannabinoid Magazine

アントラージュ効果とは?その名前の賛否に注目が集まっている!

2023年9月9日
「アントラマシマシで体感は超強力!」
・「そもそもアントラージュ効果ってなに?」
 
 
・「アントラージュ効果なんて本当にあるの?」
・【アントラージュ効果とは】
 
 
・【有名な論文からアントラージュ効果の組み合わせを紹介】
 
 
・【直近のレビューではアントラージュ効果を否定】

目次

アントラージュ効果とは

アントラージュ効果とは、1990年に大麻研究の最先端とも言えるイスラエルの研究者グループによって使われたことが発端です。
 
 
簡単にご説明すると、「大麻植物に含まれるカンナビノイド、テルペン、フラボノイドなどが同時に働くと、個々の効果が増強されるだけでなく、効果を調整したり軽減したりする可能性もあるという実証されていない理論です。
 
 
多くの日本のメディアでは相乗効果の側面ばかりに注目し、1+1=3にも4にもなるのがアントラージュ効果だと説明していますが、実際は1+1=1などになるケースもあります。
 
 
後ほどご紹介しますが、2023年のレビューではこれらの化合物が拮抗的な相互作用も発揮する可能性があるという事実が省略されていると言われているため、本日はこの「アントラージュ効果」という言葉について少し深掘りしてみたいと思います。
 
 
まずはこの「アントラージュ効果」で有名な、2011年の、イーサン・ルッソ博士によるTaming THCという論文を見てみましょう。

アントラージュ効果に関する論文 Taming THC の内容は?

この論文では様々なテルペンやカンナビノイドを組み合わせることで、一つの大麻草から多岐にわたる症状の治療が出来る可能性を説明しています。

1+1=3になる活性相乗効果の組み合わせ

ミルセン(ホップなどに含まれるテルペン)+THC=カウチロック
 
 
カリオフィレン(胡椒に含まれるテルペン)+CBD=依存症の治療に有益な可能性
 
 
リモネン(レモンに含まれるテルペン)+CBD=不安を軽減するために同時に働く可能性

1+1=1になる活性相乗効果の組み合わせ

ピネン(松に含まれるテルペン)+THC=THCのバッド軽減可能性
 
 
カリオフィレン(胡椒に含まれるテルペン)+THC=THCのバッド軽減可能性
相乗効果だけでなくTHCによる負の薬効を緩和させられる可能性があるという点からも、アントラージュ効果にはマイナスの働きがあるということがわかります。

「アントラージュ効果」という名前の由来

大麻草にはカンナビノイドだけでなく、テルペンやフラボノイドなど、何百もの天然の植物性化合物が含まれていて、これら一つ一つの単体はそれぞれで異なる効能を持っています。
 
 
そしてこれらは複体になる/同時摂取するとその効能が成分やその量に応じて様々な働きをします。
 
 
相乗効果(Synergy/シナジー)ではなく側近効果(Entourage/アントラージュ)としたのは、常にプラス方向にのみではなく、抑制したり、増強したり、補助をしたりと、様々な働きがあるためです。
 
 
しかし、これに異論を唱えたのが2023年8月にリリースされた、デンマークのコペンハーゲン大学のレビューです。

最新のレビューで言われていることとは

もともと「アントラージュ効果」という用語は、ある前臨床研究における仮説的な後付け用語であったようですが、のちに、THCを含むフルスペクトラム製品が登場し、個々の化合物(単体)よりもフルスペクトラム(複体)の方が顕著な効果を持つという考えと結びついたと言っています。
 
 
賛成派は、「フルスペクトラムの方がより効果的な理由は、アントラージュ効果にある」と主張しているそうですが、反対派は、「この用語は根拠がなく、主に大麻産業におけるマーケティングのために使用されている」と考えているようです。
 
 
そこで、アントラージュ効果を支持している論文、反論する論文の両方を薬理学的見地から分析した結果、アントラージュ効果は薬理学的作用に科学的根拠は薄いと言っています。
 
 
また、拮抗相互作用の可能性は潜在的に「逆アントラージュ効果」のような良くない悪影響も引き起こす可能性があり、混乱を招く恐れもあるため、薬理学用語として既に存在する「相乗的/拮抗的相互作用」や、「相加効果」などという言葉で説明することを薦めると言っていました。

まとめ

アントラージュ効果とは、各カンナビノイドやテルペン、フラボノイドなどの植物性化合物が、単体摂取よりも複体摂取の方が各成分の作用が強まったり調整されたりすると考えられている実証されていない理論、ということです。
 
 
癌による疼痛を抑える目的で、THCのみを与えた場合と、THC、CBDを1対1の割合で与えた場合では、後者の方が痛みが軽減された[1]という研究結果がある反面、2022年の動物実験[2]ではCBDとテルペンの組み合わせによる相乗効果はなかったと報告されているなど、効果の実証には更なる研究が必要です。
 
 
もしかすると将来的には「アントラージュ効果」という言葉はその他の表現に取って代わられる可能性もあるかもしれませんが、多くの研究者たちの興味を十分に惹きつけてきた事を考えると、化合物の複体摂取や全草効果には確実に何らかの効果が存在することは間違いありません。
 
 
そう考えると「アントラージュ効果は単なる名前だけの問題じゃね?」と考えがちですが、その名付け一つに多くの研究者が関わり、数多くの研究がなされている事を考えると、名前は非常に重要であるということがよくわかりますね。
 
 
というわけで、

アントラージュ効果とは?その名前の賛否に注目が集まっている!

の説明を終わります。

 

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!

 

(人´∀`).☆.。.:*ありがとぉ☆彡(*´ω`*人)

 

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Webクリエイター、ライターです。海外のカンナビノイド研究や論文を参考に、論理的な記事作成を心がけています。生活(Life)が豊か(Luxury)になるようこのサイトをLifeLUXと名付けました。「カンナビノイド情弱になるな!」をモットーに、わかりやすい説明を心がけています。応援よろしくお願いします。(_ _))ペコッ

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