Cannabinoid Magazine

時代遅れ【インディカ・サティバ】は効果と関係ない理由

2023年7月5日
「インディカは重くてドゥーン、サティバはシャキッと集中でおけ?」
そこで、
 
 
「インディカ、サティバってどう違うの?」
 
 
「実際どうやって効果を見極めるの?」
 
 
「新しいインディカ、サティバみたいな分類分けってあるの?」
具体的には、
 
 
【インディカ/サティバ 名前の歴史】
 
 
【実際の分類分けの根拠】
 
 
【新しい分類分け】
 
 
の順番にご紹介していきます。

目次

【結論】インディカ、サティバはもう古い!

結論から言うと、インディカとサティバという分類分けは単なる昔からの名残です。
 
 
それぞれ効果に特徴があるように使われることが多いのですが、実際は植物学に基づく分類分けで、必ずしもサティバがシャキッとし、インディカがドゥーーンと重く作用するわけではありません。

インディカとサティバの呼び分けは昔ながらの慣習

現在、これらの呼び分けは、大麻生産者や小売業者などの間で慣習的に使われているようです。
 
 
大麻の生産者は、その品種の背丈や、リーフ(葉)の形、薬理作用の違い、収穫までの期間などで分類分けをし、小売業者は、この分類分けに従ってインディカ、サティバのレーベルを貼り、販売しているということです。
 
 
ざっくりとしたインディカ・サティバの分類分けは以下の通りです。
 サティバインディカ
形態

葉は細く明るい緑色

背丈が高く幹が細い

葉は広く深緑色

背丈が低く葉が多い

使用時間シャキッとするので日中推奨リラックスするので夜推奨
効果

活力

鬱の緩和

集中力を高める

情欲的

痛みの緩和 

食欲増加

インディカと サティバ名前の由来Infografic

インディカ サティバ ライフラックス infografic
このように最近の調査では大麻の種類は実はサティバ1種類だという見解なのです。
 
 
ちなみに日本の大麻取締法で規制されている「カンナビス・サティバ・L」[2] のLはスイスの植物学者であるCarl Linnaeus(カール・リンネ)のLです。

大麻の効果を決定づけるのは含まれる成分と薬理作用

実際の大麻の効果を決定づけるものは含有されているカンナビノイドとテルペン、薬理作用によります。中でもテルペンの役割はとても大きく、大麻に含まれているテルペンで最も有名なミルセンには抗炎症作用や鎮痛作用、催眠作用などがある[1]ことがわかっています。
 
 
そして、大麻株にミルセンが0.5%以上含まれている場合はインディカ、0.5%以下の場合はサティバとみなされるという考え方[2]もあります。

インディカ・サティバ 実際の大麻品種の成分量とその効果の違いInfografic

インディカ サティバ ライフラックス infografic

ご覧になっていただくと、インディカでも集中力があるものなどがあることがお分かりいただけると思います。

昨今の医療大麻業界での分類分け

近年の医療大麻業界や研究者達の間では”chemovar”(ケモバー)や、”chemotype”(ケモタイプ) という化合物による分類分けが提唱されています。

ケモタイプとは

これは全く新しい分類分けではなく、先ほどインディカ・サティバの歴史の変遷インフォグラフィックでもご紹介したカナダの植物学者Ernest Small(アーネスト・スモール)によって1970年代に提唱されています。

 

ケモタイプには3種類、THC:CBDの含有量がTHC優勢なものはタイプⅠ、THC,CBDの含有量が同等なものがタイプⅡ、CBD優勢なものがタイプⅢとされており、昨今ではCBG優勢なタイプⅣ、カンナビノイドが全く含まれていないタイプⅤというものも出てきています。

 

ただし、この分類分けにはテルペンやフラボノイドなどの化合物の含有量は無視されているため、正確ではないという意見があります。

タイプ1THC優勢
タイプ2THC:CBD 50:50
タイプ3CBD優勢
タイプ4CBG優勢
タイプ5カンナビノイド無し

ケモバーとは

そこで、より詳しく大麻の効果を事前に理解できる指標がケモバーと呼ばれています。

 

ケモバーにフラボノイドは含まれていませんが、上位2位までのカンナビノイド含有量と、上位4位までのテルペンがわかるようになっています。

 

このことにより、消費者は更に購入前にその効果を知ることができます。

カンナビノイド
THC 11%CBD 9%
テルペン
ミルセンリナロールアルファピネンベータカリオフィレン
参考
ACS LABORATORY | CHEMOVARS: BEYOND THC, SATIVA, INDICA, AND NAMED CULTIVARS (AKA STRAINS)
 
Royal Queen Seeds | Cannabis Cultivars vs Chemovars vs Chemotypes: A Breakdown
 
Cannabis business time | Type I, Type II, Type III: How Science Is Changing the Way the Industry Describes Cannabis Varieties
 

まとめ

インディカやサティバという分類はもう古く、現在は生産者や小売業者が昔からの名残で使っているが、大麻の効果の違いを示すものではない。

 

それに代わる新たな分類分けが提案されており、テルペンが重要視されている。

 

今後研究が進むと消費者に優しい更に詳しい分類分けがされるかもしれない。ということです。

ということで、

時代遅れ【インディカ・サティバ】は効果と関係ない理由

の説明を終わります。

 

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!(人´∀`).☆.。.:*ありがとぉ☆彡(*´ω`*人)

 

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Webクリエイター、ライターです。海外のカンナビノイド研究や論文を参考に、論理的な記事作成を心がけています。生活(Life)が豊か(Luxury)になるようこのサイトをLifeLUXと名付けました。「カンナビノイド情弱になるな!」をモットーに、わかりやすい説明を心がけています。応援よろしくお願いします。
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