Cannabinoid Magazine

H4CBDはCBDの100倍?効果・安全性・ネットで買える最安原料調達先は？

2022年9月8日

2023年8月6日

「H4CBDってCBDの100倍キマるの？」

こんな噂を聞いたことはありませんか？

今では色々なリキッドに含まれていますが、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

「H4CBDって…なに？」

「H4CBDって安全なの？」

「H4CBDってCBDの100倍もキマるの？」

これらの疑問に、製造特許元であるコロラドクロマトグラフィーの資料、海外の文献やウェブサイトを参考にH4CBDについて詳しく解説します。

具体的には、

【H4CBDとは何か】

【H4CBDの安全性や体感は？】

【H4CBDはCBDの100倍キマるのか？】

【海外のユーザーレビューとレシピを紹介】

の順番に重要なポイントだけをご紹介していきます。2分くらいで読めまので、まずはご一読ください！

＊この記事に含まれる情報は、医療従事者からの情報に代わるものではありません。

H4CBDとは？

H4CBDとは、CBDの完全水素化形態で純度99%でも液状を保つという特徴を持つ合成カンナビノイドです。

この合成カンナビノイドは、2020年夏にアメリカで設立された高品質カンナビノイド製造ラボ[1]、コロラドクロマトグラフィー社からリリースされました。別名テトラハイドロカンナビジオール、THDとも呼ばれ[2]、R異性体、S異性体を持ちます。

HHC同様R異性体を多く含むものの方が感じ方が強く、H4CBDはCBDと比べてCB1というヒトが体内に持つ受容体に対して100倍の結合親和性がある[3]と考えられています。

参考：

[1] Colorado Chromatography Labs | About Us https://coloradochromatography.com/about-us/

[2] spensary | H4-CBD https://spensary.com/h4cbd/#product-description

[3] Colorado Chromatography Labs | H4CBD

H4CBDは新しい成分か？

H4CBDは全く新しいかというとそうでもなく、1940年に初めて合成されました[1]。

その後66年という月日が流れ、2006年にCBDを水素化した成分がCB1に結合し、潜在的な抗炎症効果があることが発見[2] されています。

しかし情報は極めて少なく、詳しい薬理効果に関する研究はこれからといったところでしょう。

参考：

[1] Wikipedia | H4-CBD

[2] NIH | New cannabidiol derivatives: synthesis, binding to cannabinoid receptor, and evaluation of their antiinflammatory activity

H4CBDの安全性とは？

医薬品が開発失敗となる、最も頻繁に起こる有害な副作用の一つは心不整脈です。

そこで、オハイオ州クリーブランドにあるCharles River Laboratories にてコロラドクロマトグラフィーのH4CBDの安全性薬理試験[1]が行われました。

テストの結果、H4CBDによる心臓への懸念は無いそうで、この研究が示す限りH4CBDは特定の問題は引き起こさないとのことです。ただし、新しい成分であるため長期使用に対する人体への影響はまだわかっていません。

参考：

[1] Cytotoxic Assessment of Hydrogenated CBD (H4CBD) in Primary Human Cells https://coloradochromatography.com/media/H4CBD-Study.pdf

H4CBDの効果はCBDと比べてどれほど強いのか？

わたしたちの体にはCB1とCB2というカンナビノイドをキャッチする受容体が存在します。

CB2受容体に結合する物質は抗炎症作用と免疫抑制作用に関与[1]し、CB1受容体に結合する物質は神経系に影響を及ぼします。つまり、CB1に結合する物質＝精神作用があるとされています。

これを踏まえると、CBDの100倍強力にCB1受容体に結合親和性のあるH4CBDはキマると言えますが、イコールCBDの100倍キマると考えても良いのでしょうか？

参考：

[1] NIH | The Cannabinoid CB2 Receptor as a Target for Inflammation-Dependent Neurodegeneration

H4CBDはCBDの100倍キマるのか？

H4CBDはCB1への親和性がCBDの100倍ですが、イコールCBDの100倍キマるというわけではなく、H4CBDとCBDは別物と考えた方が良さそうです。

販売元であるコロラドクロマトグラフィーの説明では、

軽度から中等度の大麻の（体感に）似た物質で、顕著な高揚感とリラックス効果があります。H4CBDの気分を高める性質はとてもマイルドで、THCよりもカフェインやニコチンのそれに似ています。

コロラドクロマトグラフィー社説明文より筆者和訳

つまり、H4CBDの作用はCBDよりは強いがTHCよりは圧倒的に弱く、コーヒーやタバコなどのリラックス感覚に近いといったところです。

この程度を知るには実際に体験したユーザーの声頼りです。そこで、H4CBDを摂取した海外のユーザーの声を見てみましょう。

H4CBDを体験したユーザーの声とは？

コロラドクロマトグラフィー製のH4CBDを体験したアメリカのユーザー達からのコメントを抜粋しました。

H4CBDのサンプルが届いた。琥珀色/赤という色合いでまさにデルタ8のようだ。匂いはしない。米粒大をすくって吸引してみた。頭がぼーっとする感覚でめちゃくちゃいい。吸引から5分後には完全にハイになり、陶酔感を腕にも足にも感じている。30分経ったが全く効果が落ちていない。1時間経ったがまだ強力に効いている。

Redditより筆者和訳

この方はとても良く効果を感じているようですね。興味深いのは（文面から察するにおそらく）デルタ８を体験したことがある方のレビューであるというところです。

H4CBDはデルタ8と比べると効果は短い。

Redditより筆者和訳

この方もデルタ８と比べています。ただ、日本ではデルタ８THCは違法なので日本のユーザーにはちょっとわかりにくいかもしれません。

H4CBDは、「より強力なCBD」ではありません。他のカンナビノイドに混ぜてみてもそのものだけでも、CBDの効果プラス感情的な精神作用を求めている人には素晴らしいものだと思います。まさにスーパーCBD笑

Redditより筆者和訳

この方は逆にCBDプラスアルファ位の感覚なので、あまり体感の強さについては言及していません。

海外でもH4CBDのレビューは少なかったのですが、ポジティブな感想が多かったという印象です。

そこで、わたし自身でリキッドを作って試してみました。

H4CBDを体験した筆者の感想は？

主観的にH4CBDのカンナビノイド感はCBNと同等か、やや劣る程度。

先ほどの一番目のRedditのレビューのように「吸引から5分後には完全にハイに」なることはありませんでした。

形状は飴細工の飴を想像していただくとわかりやすいかもしれません。「純度が高くても液状を保つ」という状態は、「硬化しないギリギリのラインで液状」と言い換えることができ、非常に粘度が高いため、熱を加え続けないと硬化してしまうのです。

温度が下がるとすぐにものすごく硬いねり飴状になってしまうため、専用の器具がない場合はかなり扱いにくい原料だった、という印象です。

また、溶けたプラスチックのような香りがすることが非常に特徴的でした。

海外では他のカンナビノイドと混ぜてH4CBDの良さを引き出しているユーザーが多かったので、H4CBDを使った独自レシピを二つご紹介します。

H4CBDを使ったリキッド、海外ユーザーのレシピを紹介

こちらもRedditから２つご紹介します。

H4CBDを使った新しいレシピを紹介！H4CBD1.5g 、CRD（CBD）5g、CBG3g、CBN1g、HHC1g、マリオンベリークッシュのテルペン。試すのが待ちきれない！

Redditより筆者意訳

H4CBD35%、CBD20%、HHC25%、CBG10%、CBC5%、テルペン5%(Zkittles)。私はとても強い耐性がついていますが、吸引した途端に「パン」と平手打ちを喰らったようにその効果は始まり、3時間は続きました。通常HHCのみではここまで超幸せな笑顔のトリップをすることはありません。H4CBD無しで全く同じレシピを試したことがあるので、H4CBDの効果は顕著です。

Redditより筆者意訳

二者共に日本では違法のHHCを混入していますのであくまでも参考まで。

H4CBDどこが一番安くネットで購入できるか？

企業選定基準

2023年8月5日Googleで「H4CBD原料」と検索をし、上位30位までの検索結果を確認しました。

その検索結果から以下の条件に当てはまるサイトを全て省きました。

プレスリリースで上位検索されているもの
キュレート（まとめ）サイト
信ぴょう性の低いECサイトで販売されているもの
メルカリに出品されているもの
個人が作れるBASEなどのプラットフォーム使用サイトで販売されているもの
PAYPAYフリマ出店品

残った企業は

残った企業は以下の3社です。

チラクシー（検索3位）
サイバーリーフ（検索12位）
マルコンハウス（検索19位）

2023年8月5日時点でチラクシーはH4CBDの販売を終了（全て売り切れ）していたため、検索12位のサイバーリーフと、検索19位のマルコンハウスで比較をしてみます。

H4CBD原料アメリカでの販売価格は

H4CBDのアメリカでの販売価格は、100gまでのサンプルが1g $1.50ですから$1=¥141換算でグラム210円くらいの原料です。

以上を踏まえて2社の価格を比べてみました。上は販売価格で下の（　）内は1g単価です。

	サイバーリーフ	マルコンハウス
1g	¥2,300 (¥2,300)	なし
5g	¥9,500 (¥1,900)	なし
10g	¥17,000 (¥1,700)	¥16,800 (¥1,680)
15g	￥24,750 (¥1,650)	なし
30g	¥48,000 (¥1,600)	なし
100g	なし	¥135,800 (¥1,358)

各社の特徴

1gから購入できるのはサイバーリーフですが、価格はアメリカの販売価格の約10倍以上です。

低ロット（10g）ではマルコンハウスの方が若干安く、アメリカの販売価格の8倍程度、中ロットの100gでもマルコンハウスの方が安く、アメリカの販売価格の約6.5倍です。

各社の9R含有率

サイバーリーフ	マルコンハウス
68.1%	？

サイバーリーフのCoAは9R異性体の含有量が確認できましたが、マルコンハウスのH4CBDのCoAでは9Rに関する記載は確認できませんでした。

マルコンハウスのCoAはカルーセル（横に自動でスライドしてゆく機能）に画像がアップされており非常に見にくかったので、スクショを撮って確認しました。

よく見ると検出されているのはCBDで、89.6%と記載されていました。違ったものを載せてしまったのか、ディスティレート中に含まれる成分のテストをするとH4CBDではなく「CBD」としか検出されないのかは不明です。

いずれにしても、マルコンハウスから販売されているH4CBDの9R含有量は確認できませんでした。

H4CBD 80%のリキッドは何本作れる？

ここまででご説明したようにH4CBDはかなり粘度の高い原料です。

このH4CBDを80%という高濃度で1mlのカートリッジに入れた場合、各社の原料を使用すると1本あたりの原料原価はいくらになるのか？を調べてみました。

サイバーリーフ
原料重量	作れる本数	1本の原価
1g	1本	¥2,300
5g	6本	¥1,583
10g	12本	¥1,700
15g	18本	¥1,375
30g	37本	¥1,297
マルコンハウス
10g	12本	¥1,400
100g	125本	¥1086

ネットで買える一番安いH4CBD原料調達先は

H4CBDは粘度が高く全くの初心者にはかなり使いにくい原料です。

とはいえ少し試してみたいという方はサイバーリーフ、リキッドを10本以上作るという方はマルコンハウスが最も安価です。

まとめ

H4CBDについてまとめると、CBDの水素化物質である合成カンナビノイドで、顕著な精神作用があると言われているが「H4CBDはCBDの100倍キマる」という表現は間違っている。