Cannabinoid Magazine

【モヤモヤ解消！】CBD アイソレートとディスティレートってどう違うの？

2021年6月30日

2022年9月19日

CBD関連の商品の中で特にわかりにくいのがアイソレートとディスティレートです。

価格もブランドによってピンキリで、何を選んだらわからないという方のために、この記事ではディスティレートとアイソレートの違い、選び方を紹介しています。

ご興味を持っていただけましたら是非ご覧ください。

＊この記事に含まれる情報は、医療従事者からの情報に代わるものではありません。

CBDとは

CBDとはカンナビジオールの略称で、合法の大麻由来の成分です。

アメリカにおける2018年度の改正農業法で産業用大麻（ヘンプ）が規制対象から外れたことにより、CBDは爆発的な広まりを見せています。

この背景には、エピジオレックスやサティベックスがCBD含有医薬品としてWHOに認可されたことで人々のCBDに対する信頼性が増したことや、

ネットの発達によって人々が容易に手に入れられるようになったこと、食べる・塗る・吸う・飲むなど、様々な方法で摂取できるバラエティの豊さなどが要因として挙げられます。

CBDが改善できる症状としては、不眠や不安、吐き気などに効果があるとされており、深刻な副作用や過剰摂取のリスク無しでその効果が得られると言います。

様々な商品が市場に出回っており、その表示も様々で、フルスペクトラムやブロードスペクトラム、アイソレート、ディスティレート、ワックス、チンキ、リキッド、カートリッジなど、パッと思いつくだけでもこれだけの横文字が並びます。

ディスティレートとアイソレートの説明の前に、フルスペクトラムとブロードスペクトラムについて簡単に触れたいと思います

Full Spectrum / Broad Spectrum フルスペクトラムとブロードスペクトラム

フルスペクトラムとブロードスペクトラムに関する詳しい情報はこちらをご覧いただきたいのですが↓

大きな違いは、フルスペクトラムはTHC（日本では違法の成分）が含まれているが、ブロードスペクトラムには含まれていない、ということです。

フルスペクトラムとは

フルスペクトラムとは麻に含まれる有効成分の全てが抽出されたものであるため、THC（日本では違法）も入ってくるのです。

通常含有されるTHC濃度は0.3%以下（ヨーロッパは0.2%以下）で、この程度の含有量ではいわゆる「キマる」、「ハイになる」という効果は現れないとされています。

ただし日本では、たとえ0.1%でも含まれていたら違法ですから、正規に流通する商品でフルスペクトラムという表記はあり得ないのです。

ブロードスペクトラムとは

ブロードスペクトラムとはTHCの含有量がゼロになるように麻から抽出されます。

そのため、フルスペクトラムと同様にテルペン、ビタミン、フラボノイドやCBD以外のカンナビノイドも含有されていますが、通常精製の段階で多くのテルペンとCBD以外のカンナビノイドは失われてしまいます。

日本に流通する「フルスペクトラム」という商品はほぼこのブロードスペクトラム、もしくは後ほど説明する「ディスティレート」であると思っていただいて良いと思います。

CBD Isolate アイソレートとはCBDのみ

CBDアイソレートは、一般的に市場に流通しているオイルや、食用のCBD商品の味が苦手という方にはぴったりの製品です。

麻からの抽出物に含まれるCBD濃度が限りなく100%に近いという、カンナビジオールのみ分離されたものです。

カンナビジオールを除いて他のカンナビノイドやテルペン、フラボノイドなどは全て濾過されます。

精製後のCBDアイソレートに、残留溶媒や重金属、農薬などが含まれていている場合潜在的な健康上のリスクをもたらしますので[1]、わたしは購入前に必ずCoA（成分分析書）を確認するようにしています。

CBDアイソレートは有機物を全く含まない為、無味無臭の白い粉です。

利点は、風味を加えることなく食用としても使用でき、独自でCBDオイルなどを作って好みの味を足したりすることができることです。

そのため、CBDアイソレートは自分の好きな味やフレーバーでCBDを摂取したいという方にはぴったりです。

参考： [1] CBD Awareness Project | CBD Extraction Methods MARCH 30, 2019

CBD Distillate ディスティレートとはTHC以外全部入り

CBDディスティレートは、麻に含まれる全ての有効成分を享受したいという方におすすめの製品です。

CBDディスティレートにはTHCを含まず、テルペン、ビタミン、フラボノイドやCBD以外のカンナビノイドが全て含まれています。

通常、CBDディスティレートに含まれるCBD含有量は50〜70％で、その他の30〜50%はCBD以外のカンナビノイド、テルペン、ビタミン、フラボノイドで構成されています。[1]

参考： [1] Intrinsic Hemp | Difference Between CBD Distillate, CBD Isolate, and Full Spectrum Last Updated: June 9, 2021

ブロードスペクトラムとディスティレートは同じ

ここまでのことをまとめると

	THC	CBD	その他カンナビノイド	テルペン等
フルスペクトラム	◯	◯	◯	◯
ブロードスペクトラム	×	◯	◯	◯
ディスティレート	×	◯	◯	◯
アイソレート	×	◯	×	×

つまり、ブロードスペクトラムとディスティレートは呼び名は異なりますが基本的には同じ成分であると考えて良いと思います。

こんな人にオススメ

市販商品の味が苦手な人・自作したい人・濃度を上げたい人

幾つかの商品を試してみたけど味やフレーバーがあまり好きではなかった、もしくはオイルやリキッドを購入してみたもののあまり効果が無かったという方はCBDアイソレートがオススメです。

好みのフレーバーなどを調合してオイルやVAPEリキッドを作ることができます。

また、購入した商品を試してみたけれど、濃度が低くて特に変化は無かったという方は手元にある商品の容量と濃度を見て、好みの濃度に上げるためのCBDアイソレートの量を量ってその中に入れて濃度を上げることもできます。

その為、CBDアイソレートはDIYしたい人や濃度を上げたい人にオススメです。

CBDリキッドのDIYについてはこちらをご覧ください↓

麻の全ての有効成分を摂取したい・アントラージュ効果を感じたい

CBD単体摂取よりも、その他のカンナビノイドやテルペンなどを同時摂取することで単体摂取以上の効果が発揮されるかもしれない、というアントラージュ効果が得られる[1]とされています。

アントラージュ効果についてはこちらをご覧ください↓

そこで、CBDを「体感してみたい」という方にはCBDディスティレートやブロードスペクトラムCBDをオススメします。

参考： [1] 参考：ncbi | 2011 | Taming THC: potential cannabis synergy and phytocannabinoid-terpenoid entourage effects

まとめ

全てまとめると、

フルスペクトラムCBDとはTHCが含まれているものなので、日本では流通し得ない。